再生エネルギー研究センターパンフレット
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エネルギーネットワークチーム-再生可能エネルギーネットワーク開発・実証- 当チームでは、再生可能エネルギーの積極利用によって枯渇性エネルギー資源(化石燃料等)の消費低減とCO2排出削減を行うため、既存のエネルギーネットワークに再生可能エネルギーを無理なく健全に導入するための再生可能エネルギーネットワークを開発します。特に、自然変動電源(太陽光発電と風力発電)を既存の電力ネットワークに導入する際に、自然変動電源の出力安定化と発電量最大化を両立する技術として、パワーコンディショナのスマート制御、水素・蓄電池によるエネルギー貯蔵システムの活用、複数の分散電源のシステム統合化技術を研究しています。 再生可能エネルギーネットワークの実現に向けて、分散電源・蓄電装置・需要家機器等の要素技術の性能試験法・制御技術を開発し、蓄電システムや熱利用技術を組み合わせた再生可能エネルギー統合利用技術を開発しています。これにより、再生可能エネルギーの電源価値・経済価値を向上させ、再生可能エネルギー100%といった電力自立などの様々な導入計画を促進します。 主に以下の研究開発テーマに取り組んでいます。●太陽光発電システムの総合評価:各種太陽電池の年間発電量の予測、パワーコンディショナの性能試験、メガソーラの現地故障診断など。●再生可能エネルギーによる水素製造・貯蔵・利用:太陽電池からの直接電解技術(固体高分子型水電解槽,燃料電池機能付)、水素吸蔵合金を用いた水素貯蔵、圧縮技術、水素分離膜、太陽熱利用技術、蓄熱技術など。●分散電源の系統協調と高度化技術:分散電源の性能試験とこれ再生可能エネルギーは自然と共に変化するため、電力供給を安定化するためには、既存発電所や電力貯蔵、利用者による需給調整が必要です。また、再生可能エネルギーは場所による偏在もあり、それぞれの場所に適した再生可能エネルギーを選択し、様々な組み合わせを検討する必要があります。らを統合するエネルギーマネージメントシステムの性能検証を実規模で実施するためのユーザーファシリティを構築。●国際標準化:海外研究機関等との連携により、上記テーマの開発成果の速やかな国際標準化を目指す。3←再エネ出力抑制の増加←発電所の稼働率低下←送配電線の増強エネルギー貯蔵←システムの導入↑再発エネエネ電単価¥/kWh再エネ導入量(GW)→再エネ分散電源の大量導入の課題↑再発電単価¥/kWh再エネ導入量(GW)→将来の対策スマート化されたシステム機器とエネルギー・マネジメント・システムの導入自然変動出力の安定化対策自然変動出力の安定化対策費用の抑制再エネ分散電源の費用再エネ分散電源の費用変動対策に充てられる費用グリッドパリティH2 太陽光発電等の分散電源 電力系統エネルギー貯蔵(蓄電池・水素)電力利用 熱利用エネルギーネットワークチームが取り組む技術課題再生可能エネルギーの大量導入に向けた安定化と対策費用の課題解決研究目標研究内容 大規模な太陽光発電(PV)と風力発電に水素と蓄電池による電力貯蔵を組み合わせた再生可能エネルギーネットワークを構築し、柔軟に対応できる実証設備と試験環境によって、電気利用者の目線に立つ新しいエネルギー供給モデルを提案します。●パワーコンディショナ(PCS)等のシステム機器の高機能化によって、太陽光・風力発電、蓄電システム等の分散電源をスマート化●情報通信技術(ICT)と気象データの組み合わせによるシステム全体の最適化●再生可能エネルギーからの水素製造と関連技術開発

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