被災地企業のシーズ支援プログラムH25~27年度
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共同研究技術シーズ技術的支援平成26年度被災地企業のシーズ支援プログラム(福島再生可能エネルギー研究開発拠点機能強化事業)西澤充智1・慶光院利映1 相馬宣和2・浅沼宏21株式会社メムス・コア2独立行政法人産業技術総合研究所再生可能エネルギー研究センター複数の素子を駆動できるレーザー装置を利用して、多重化システムの実現性と性能を評価する。深部設置を想定し、光ファイバに対する外乱影響の低減法を検討する。産総研による技術シーズの評価方法MEMS素子を用いる光ファイバ加速度センサは、小型軽量で高温度に対応できることから、地熱貯留層構造モニタリングを変革する可能性がある。メムス・コアが保有する技術シーズ•小型軽量、高温度対応、長距離伝送、耐ノイズ性、さらに、大幅な低コスト化の可能性•地下用観測器への適用性:多重化システムの実現→ 地熱の調査・開発に適合するポテンシャル•地下に電子回路が不要であるため、高温・高圧環境下でも使用可能である。耐熱温度の高い光ファイバを利用できれば、超高温度にも対応できるため、超深部の新たな地熱エネルギー資源の開発にも活用できる可能性が高い。•本センサ素子は従来よりも低コストであり、モニタリング費用を削減したり、多数の観測機器の展開が可能になるなど、地熱のモニタリングの効率化・高性能化に寄与できる。光ファイバ加速度センサを用いたモニタリングシステムのポイント企業のシーズと産総研の評価結果:•光ファイバに独自のMEMSチップを取り付けた光干渉型MEMS加速度センサ素子。•1ファイバに複数素子を取り付ける多重化システムの可能性を確認。•深部設置を想定して、信号伝送路(ファイバ)への外乱影響の評価し低減法を開発。研究成果(何が分かったか):•MEMSセンサ素子の取り付け方法を改良し、専用の信号処理機能を有するレーザー光源装置を用いることで、多重化計測を実現できることが確認できた。•実用製品化に向けての課題(ノイズ特性、ダイナミックレンジの向上など)を明らかに出来た。今後の展開(予想を含む):•多重化システムの特性改善を図りながら、受信特性、耐環境性能、低コストという本素子の別の可能性にも着目し、競争力ある実用製品化を目指して開発を継続していく。本研究は、独立行政法人産業技術総合研究所の平成26年度被災地企業のシーズ支援プログラム事業にて、課題名「光ファイバ加速度センサを用いた地熱貯留層構造モニタリングシステムの実用性評価」として採択されたもので、産業技術総合研究所より技術的協力・支援を受けたものです。結論備考株式会社メムス・コア・多重化システムが実現・深度2000mまで対応可光ファイバ加速度センサ素子(技術シーズ)4連多重化システムの試作4センサでの受信成功特性評価試験光ファイバ加速度センサを用いた地熱貯留層構造モニタリングシステムの実用性評価

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