被災地企業のシーズ支援プログラムH25~27年度
34/65

共同研究技術シーズ技術的支援平成26年度被災地企業のシーズ支援プログラム(福島再生可能エネルギー研究開発拠点機能強化事業)桜井邦昭1・鈴木正雄1 ・中澤俊一1 ・岸柳達也1・河澄あかね2・熊川昌志2・小曽根崇2・鈴木智史2・遠藤成輝2・前田哲彦2 1株式会社亀山鉄工所2独立行政法人産業技術総合研究所再生可能エネルギー研究センターH25年度プログラムにて設置したヒートポンプ熱源と層別・全方位に温度センサーを取り付けた蓄熱タンクに、新たに熱交換ユニットを取り付け、太陽熱を単独熱源とした場合における集熱効率を評価産総研による技術シーズの評価方法高温と低温の境目を維持して最後まで無駄なく一定温度のお湯が利用できることが特長の、業務用温度成層式蓄熱タンクの製造および温度成層式制御を応用した太陽熱による給湯技術亀山鉄工所が保有する技術シーズ温度成層式蓄熱・貯湯システムと変動熱源である太陽熱利用給湯との良好なマッチングの実証•『太陽熱利用給湯システム』を効果的に運用するためには、状況に合わせて運用しつつ、すべての機器を有機的に稼働させるための『太陽熱利用給湯システム』をトータルで最適化することが必要です。•従来の蓄熱タンクを用いたシステム構成では、蓄熱タンク内で低温水と高温水が混ざり合ってしまうために、蓄熱タンクから送水する温度を制御することができず、成り行きにまかせた運用に終始して最適化が不可能でした。•この問題を解決するために、『温度成層式蓄熱・貯湯システム』を用いて、『太陽熱利用給湯システム』全体の最適化ができる制御を構築しました。太陽熱利用給湯システム方式のポイント企業のシーズと産総研の評価結果:・本シーズは、高温と低温の境目を維持して最後まで無駄なく一定温度のお湯が利用できることが特長の、業務用温度成層式蓄熱タンクである。・産総研では、H25年度プログラムにて設置したヒートポンプ熱源と層別全方位に温度センサーを取り付けた蓄熱タンクに、新たに熱交換ユニットを取り付け、太陽熱を単独熱源とした場合の集熱効率を評価した。研究成果(何が分かったか):・日照時間が短く気温の低い冬季、太陽熱を単独熱源として用いる場合においても、温度成層の形成および良好な集熱比率で蓄熱が可能となった。・温度成層式蓄熱・貯湯システムの太陽熱利用給湯との良好なマッチングが実証された。今後の展開(予想含む):・実運用に近い形での集熱量にて補助熱源機とのハイブリッド運用のデータを収集、比較、解析して給湯システム全体の評価を行う。本研究は、独立行政法人産業技術総合研究所の平成26年度被災地企業のシーズ支援プログラム事業にて、課題名「太陽熱利用給湯システムの最適制御手法の開発」として採択されたもので、産業技術総合研究所より技術的協力・支援を受けたものです。結論備考日照時間が短く、外気温の低い冬季においても良好な集熱比率での蓄熱が可能夏季に比べて日照時間が短く外気温の低い冬季での試験平板式太陽熱パネル層別・全方位に温度センサーを取り付けた温度成層式蓄熱タンクと熱交換ユニット出入口温度差が少ない日射条件でも有効熱として貯蔵日照時間が短く、外気温の低い12月の条件で評価試験を実施蓄熱タンク太陽熱パネル『太陽熱利用給湯システム』の最適制御手法の開発

元のページ  ../index.html#34

このブックを見る