被災地企業のシーズ支援プログラムH25~27年度
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共同研究技術シーズ技術的支援平成26年度被災地企業のシーズ支援プログラム(福島再生可能エネルギー研究開発拠点機能強化事業)渡邉努1、川瀬裕也1、水口洋平1、前田哲彦2、金久保光央2、増田善雄2、牧野貴至2、児玉大輔2、UmairQazi2、河澄あかね2、熊川昌志2、遠藤成輝2、小曽根崇2、鈴木智史21日本化学工業株式会社2独立行政法人産業技術総合研究所再生可能エネルギー研究センター産総研では、伝熱流動に関連した熱物性(密度、粘度、熱容量、熱伝導率、表面張力など)を精密に計測し、熱媒体としての特性をシミュレーションにより評価産総研による技術シーズの評価方法本シーズは、製造工程で副生するホスフィンガスから不揮発性・難燃性のリン系イオン液体をシリーズで開発日本化学工業が保有する技術シーズリン系イオン液体がシリコンオイルの1.3倍近くの熱容量を有し、既報のイオン液体群の中でもトップクラスの性能を示すことを確認リン系イオン液体のポイント企業のシーズと産総研の評価結果:•本シーズは、製造工程で副生するホスフィンガスから不揮発性・難燃性のリン系イオン液体をシリーズで開発。•産総研では、伝熱流動に関連した熱物性(密度、粘度、熱容量、熱伝導率、表面張力など)を精密に計測し、熱媒体としての特性をシュミレーションにより評価研究成果(何が分かったか):•リン系イオン液体の熱媒体としての性能がシリコンオイルより優れ、幅広い温度領域で使用可能なことが確認された。•リン系イオン液体を添加することで、水溶液の沸点上昇が起こり、水が沸騰する温度領域においても、熱媒体として有効に利用できることが示された。今後の展開(予想含む):•太陽熱利用給湯システムでの熱媒体としての用途や300℃を超えた高温領域での新規用途への展開が期待される。本研究は、独立行政法人産業技術総合研究所の平成26年度被災地企業のシーズ支援プログラム事業にて、課題名「リン系イオン液体の高温熱媒体としての性能評価」として採択されたもので、産業技術総合研究所より技術的協力・支援を受けたものです。結論備考日本化学工業株式会社•製造工程で副生するホスフィンガスから不揮発性・難燃性のリン系イオン液体をシリーズで開発。•熱媒体としての性能が高温領域で使用されるシリコンオイルより優れ、幅広い温度領域で使用可能なことが確認された•太陽熱利用給湯システムでの熱媒体としての用途や300℃を超えた高温領域での新規用途への展開が期待される。密度測定と粘度測定(日大工・児玉研)表面張力測定熱媒体伝熱特性(熱容量/kJkg-1K-1)高温耐久性(操作温度/℃)水◎(4.18)×(0~100)シリコンオイル△(1.6)○(-50~250)イオン液体○◎モデルイオン液体(1.34)(-50~350)シーズイオン液体(1.96)(-50~300)原料無電解ニッケルメッキの還元剤リン系イオン液体既存製品副生成物高付加価値化リン系イオン液体の高温熱媒体としての性能評価太陽熱利用給湯システムなど熱伝導率測定熱容量測定

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