被災地企業のシーズ支援プログラムH25~27年度
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共同研究技術シーズ技術的支援平成26年度被災地企業のシーズ支援プログラム(福島再生可能エネルギー研究開発拠点機能強化事業)結論http://www.aist.go.jp/本研究は、独立行政法人産業技術総合研究所の平成26年度被災地企業のシーズ支援プログラム事業にて、課題名「地熱貯留層の高度シミュレーション(貯留層特性の事前予測技術)」として採択されたもので、産業技術総合研究所より技術的協力・支援を受けたものです。•人工的に地熱貯留層を造成・能力改善する際に発生する微小弾性波であるAE (Acoustic Emission)の情報を取り込み,震源位置情報や規模から地下での透水性分布を推定します。•地下の不確定性を考慮し,統計学的アプローチと実データをもとに貯留層のモデル化を行っています。•岩石力学,貯留層工学,地震学,熱力学を連成させたシミュレーションを実現しており,貯留層で発生する様々な現象を模擬可能です。リナジス社が開発した貯留層評価ソフトウェアのポイント同社は,加圧注水・水圧破砕による人工的な地熱貯留層能力改善時に発生するAE (Acoustic Emission)の情報を貯留層シミュレータに組み込み,その位置情報や規模から地下での透水性分布を推定し,対象坑井の地熱生産能力を解析する世界的にも先進的なソフトウェアを開発した。リナジス社が自社開発してきたAE発生源決定アルゴリズムの性能評価と実データへの適用時の課題抽出を行った。産総研が有する地熱フィールドでの実データを適用し,本シミュレータの性能評価を実施した。産総研による技術シーズの評価方法株式会社リナジスが保有する技術シーズ産総研が有する評価手法,実データの適用により,リナジス社が開発してきたAE源決定ソフト・シミュレータは実用性が高いことが実証。→EGS(Engineered Geothermal Systems)型地熱開発への導入が期待できます!リナジス社が作成した貯留層モデル企業のシーズと産総研の評価結果:•加圧注水による人工的な貯留層能力改善時に発生するAE (Acoustic Emission)を取り込み、その位置情報や規模から地下での透水性分布を推定し、対象坑井の地熱生産能力を解析するソフトウェアを開発。•産総研が有する評価手法,実データの適用により,同社のソフトが実用的な性能を有することを実証。研究成果(何が分かったか):•リナジス社のAE解析ソフトウェアは信号の品質が高い場合,産総研開発のものと同等の性能を保有。•これまで実施されてきた代表的なEGSプロジェクトのシミュレーション結果は,実データと比較的よく整合。今後の展開(予想含む):•超高温EGS,化学的刺激,冷却刺激等,先進的な開発のシミュレーションを可能にする。•国内外のEGSプロジェクトでコンサルティングサービスを実現する。1100011200114001160011800120001220012400-5000-4800-4600-4400-4200-4000-3800-3600Z, mX, m1100011200114001160011800120001220012400980010000102001040010600108001100011200Y, mX, m地熱流体生産時の貯留層内温度分布備考AE情報を活用したフラクチャー型地熱貯留層性能評価ソフトウェアの実用化支援(貯留層特性の事前予測技術)渡辺公雄1・浅沼宏2・相馬宣和21株式会社リナジス2独立行政法人産業技術総合研究所再生可能エネルギー研究センター

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