被災地企業のシーズ支援プログラムH25~27年度
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H27被災地企業のシーズ支援プログラム(福島再生可能エネルギー研究開発拠点機能強化事業)No.01太陽電池モジュール作製のための配線形成技術支援課題名「無電解Agめっきアクリル樹脂粒子を分散材とした導電性フィルムを用いて作製した太陽電池モジュールの信頼性評価」企業名:株式会社山王(福島県)企業が保有する技術シーズの内容:•アクリル樹脂粒子に無電解銀めっきを行った導電性微粒子を開発。•この材料を、太陽電池モジュール作製に必要な、タブ線接合材(導電性フィルム)への分散材(導電粒子)として利用。産総研による技術シーズの評価方法:•この導電性微粒子を用いた配線(タブ線)接合材を使用して、タブ線とセルとを接合し、その性能(接合強度など)を評価する。•実際にモジュールを作製し、電気的特性や信頼性の評価を行う。H26年度の成果:•開発品を使用した太陽電池用導電性フィルムを初めて作製。•従来品と同程度の性能を有することを確認。波及効果(どのように役立つか?):•タブ線接合材(導電性フィルム)の製造コスト低減株式会社山王• 無電解Agめっきアクリル樹脂粒子の開発• 配線とセルとを接続する接合剤への添加を行う。配線(タブ線)導電性微粒子接合剤セルの電極太陽電池セル産総研• 導電性微粒子を用いた配線(タブ線)接合材を使用して、配線材とセルとの接続・評価を行う。• 無電解Agめっきアクリル樹脂粒子を含有した太陽電池用導電性フィルム(写真)を初めて作製した。• 従来品とほぼ同等の導電性を有している。H27年度計画• 太陽電池セルを配線材との接合特性を評価• 実用化サイズの太陽光モジュールの作製・評価による太陽電池」モジュールの低コスト化に寄与。H27被災地企業のシーズ支援プログラム(福島再生可能エネルギー研究開発拠点機能強化事業)No.02信頼性の高い太陽電池モジュール作製のための材料開発支援課題名「太陽電池EVA封止材用高性能架橋助剤の作用機構解明」企業名:日本化成株式会社(福島県)企業が保有する技術シーズの内容:•太陽電池モジュールで使用される封止材(EVA(エチレン酢酸ビニル共重合樹脂))の信頼性を高めるための添加剤(架橋助剤)。•従来品の主要機能を維持しながら、高分子設計技術を応用して新しい架橋助剤を開発した。産総研による技術シーズの評価方法:•新規架橋助剤を添加したEVA封止材を用いて太陽電池モジュールを作製し、各種試験により、信頼性評価を行う。H26年度の成果:•温度85℃、湿度85%、電圧-1000Vの条件下での信頼性試験(PID試験)において、従来のEVA封止材に比べ、モジュールの性能低下が少なく優れた特性を示した。•高温高湿試験でも従来品と同等の性能を示した。波及効果(どのように役立つか?):•PID現象を抑止できるEVA封止剤により、太陽電池日本化成株式会社•新しい架橋助剤の開発と、それを用いたEVA封止剤の作製産総研(FREA)• 評価用太陽電池セル・モジュールの作製(右写真)• モジュールの信頼性評価(PID 試験など)バックシートガラスH26年度成果• 信頼性試験(PID試験)において従来品に比べ大幅に性能を改善したEVA封止材が開発できた。信頼性試験の様子H27年度計画• 架橋助剤の作用機構の詳細を解明することによって、モジュールの信頼性向上が期待される。より高性能なEVA封止材を実現する。

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