被災地企業のシーズ支援プログラムH25~27年度
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H27被災地企業のシーズ支援プログラム(福島再生可能エネルギー研究開発拠点機能強化事業)No.07小型風力発電機の過回転防止用回生ブレーキシステム支援課題名「過回転防止用回生ブレーキシステムの開発および騒音計測」企業名:株式会社シルフィード(福島県)企業が保有する技術シーズの内容:•在来の発電機の2次コイルの抵抗変動では発電機容量を大きく設計しなければならずブレーキ時は無駄に電気を捨て発電量が安定しないという難点があったが、提案している回生ブレーキはブレーキ時だけ電磁石に電流を流し、回生ブレーキを利かせる、すなわち、回生ブレーキを独立させることでメイン発電機の定格出力を維持させることができ、回生ブレーキを使用しない時はフライホイールとなる。さらに、円盤型回生ブレーキを採用することで円周は二乗で大きくなるため少ない電流で大きなブレーキ力を得られることとなる。•また、回生ブレーキに流す電流を風速変動に比例させることで定格出力を安定化できることが期待できるという特徴を有すると共に、初期起動時はモーターとして使用しカットイン風速を下げることができる産総研による技術シーズの評価方法:•フライホイルの材質、強度の評価、フィードフォード、フィードバッグ制御型回生ブレーキの性能評価およびフライホイルへの電源供給方法、大型化への対応の評価を行い、円盤型回生ブレーキがトルク変動を除去することで得られる安定した電力の評価を行う。•さらに、回転時の騒音評価を行う。波及効果(どのように役立つか?):•非常用の独立電源として小型風車のニーズは高く、県下の大規模小売店舗の協力を得て防災用として安定した電力の供給を行う。•さらに、自社の風力発電機用ブレーキとしての需要のみならず、他メーカー(海外垂直型風車メーカーを含む)へのブレーキシステムとして事業展開を行う。(特許出願中)評価シーズブレード回転回生ブレーキ力センサシルフィード社垂直型小型風車目標:独立回生ブレーキの装着によりトルク変動・過回転を抑制し安定した電力を供給するブレードフィードフォワード型制御システムの一例発電機回生ブレーキ装着予定場所H27被災地企業のシーズ支援プログラム(福島再生可能エネルギー研究開発拠点機能強化事業)No.08大傾斜坑井内での地熱貯留層計測技術(難開発地域でも容易に使用可能な計測器)支援課題名「掘削時同時比抵抗測定ツールの実地熱井への適用と性能評価」企業名:地熱エンジニアリング株式会社(岩手県)企業が保有する技術シーズの内容:•本技術シーズのポイントは,国立公園付近や山岳地域での開発に不可欠な高傾斜井の中で,地熱貯留層情報を安価かつ容易に取得可能なセンシングシステムを考案した点にある。•蒸気や熱水の存在と密接に関連した物理量である地層の比抵抗を坑内で測定するために,小型のセンシングシステムを既存の掘削システムに埋め込み、地熱開発において許容される範囲内のコストで計測を実現する。産総研による技術シーズの評価方法:•平成26年度に共同開発したプロトタイプツールについて,①耐高温化改良(200℃,数時間),②東北地方の実地熱井での実証試験,③総合評価を行い,実用可能なツールとして完成させる。波及効果(どのように役立つか?):•本技術は地熱開発における不確定性を低減するものであり,国内難地域での地熱資源の開発に寄与する。さらに,類似した条件にある東アジア地域での地熱新ツール支援シーズ平成26年度に開発したプロトタイプツール。これにより本技術シーズの妥当性が示された。27年度は実地熱井内での使用を可能にするために耐高温化改良(200℃,数時間)を行い,実地熱井内での試験を実施し,実用化へ結びつける。国立公園・アクセス困難地域等掘削システムに組込んだツールによる条件困難井内での検層開発促進に寄与できる。貯留層近傍での情報収集→適正・低リスクな開発の実現

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