被災地企業のシーズ支援プログラムH25~27年度
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H27被災地企業のシーズ支援プログラム(福島再生可能エネルギー研究開発拠点機能強化事業)No.09自噴する井戸を利用した新熱交換方式(低価格・高効率の地中熱システム)支援課題名「自噴井を利用したクローズドループ地中熱ヒートポンプ冷暖房システムと無散水消雪システムの高効率ハイブリッド化とその性能評価」企業名:日本地下水開発株式会社(福島県)企業が保有する技術シーズの内容:•地中熱ヒートポンプ冷暖房システムでは,熱交換井からの採熱効率を上げることが、全体工事費の削減や省エネに繋がる。•地下水が豊富で、かつその流動性が高い地域においては、地下水を有効利用する「井戸仕上げ採熱孔」が最も効率が高いという結果が得られている。•本企業シーズのポイントは,自噴井を用いた熱交換井システムにおいて,各種運転パターンを検証することにより制御システムの高度化を図るほか,冬期は消雪を組み合わせた地下水熱のハイブリッド利用システムを構築し、複合システムとしてCOPを向上させる。•本システムの優位性を示すことで、被災地のみならず全国の地下水豊富な自噴地域における新たな高効率の地中熱ヒートポンプ冷暖房システムの普及を図る。産総研による技術シーズの評価方法:•井戸内の熱特性・熱挙動の把握とその評価•上記評価結果に基づいた数値解析シミュレーション•本システム導入適地マップ(地下水自噴地域マップ)波及効果(どのように役立つか?):•省エネ化および低コスト化•熱交換井を埋め戻さず井戸仕上げすることで、地下水の有効利用が可能,冬期の消雪システムとのハイブリッド運転,特に災害時においては飲用を含めた各種水源とし評価シーズ従来型自噴井利用型自噴井利用型地中熱システムの高度化・ハイブリッド化て利用することが可能である。H27被災地企業のシーズ支援プログラム(福島再生可能エネルギー研究開発拠点機能強化事業)No.10廃アルミと温泉水の組み合わせによる水素と素材の生成支援課題名「温泉水を用いたアルミニウム廃棄物からの水素製造技術」企業名:北日本電線株式会社(宮城県)企業が保有する技術シーズの内容:•電線製造工程で発生する廃アルミニウムを水素生成のために用いるとともに再資源化しようとする技術が本課題の技術シーズである。•これと産総研/東北大マッチング事業で得られた温泉水とアルミの反応を組み合わせて,廃アルミと温泉から水素と水酸化アルミニウムを取り出す点が独創的である。産総研による技術シーズの評価方法:•地熱チームが有する温泉泉質に関する知見と,模擬温泉水製造装置を利用して,①温泉水とアルミニウムの最適反応条件の導出,②泉質に応じた水素,水酸化アルミニウム発生量推定用ソフトの開発,③小型プラントによる実証試験を行い,本技術シーズを実用可能にする。波及効果(どのように役立つか?):•本技術の実用化により,アルミ廃材処理プラントに関連する新産業の創出のみならず,①廃材の再資源化,②水素の発生,③温泉水の有効活用を通じて,省資源・低環境負荷・低炭素社会の実現と東北地方の活性技術シーズ産総研の技術支援*温泉水とアルミの最適反応条件導出*水素,水酸化アルミ発生量予測法*小型プラントによる実証試験実用化*社内での廃アルミ材有効活用*金属加工業者,廃棄物処理事業者用プラントの開発・販売*自治体,NPO等向け温泉地用プラントの開発•地域分散型水素生成システム•アルミの再資源化•温泉水有効利用省資源・低環境負荷・低炭素な社会の実現と地域の活性化化に寄与する。

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