被災地企業のシーズ支援プログラムH25~27年度
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H27被災地企業のシーズ支援プログラム(福島再生可能エネルギー研究開発拠点機能強化事業)No.11地中熱ヒートポンプシステムの高効率化地中熱・熱交換井の掘削技術開発支援課題名「地下水移流効果を有効利用した杭熱交換器【深井戸ボアホール】構築方法の開発」企業名:株式会社福島地下開発(福島県)企業が保有する技術シーズの内容:•本シーズのポイントは、DTH(ダウンザホールハンマ)掘削工法を用いた熱交換井の作業時間短縮および施工コストの低減•DTHを用いて,掘削しながら孔壁保護材となるコンダクターパイプと仕上げ材となるケーシングパイプ・熱交換器を同一材とし、掘削と同時に熱交換器を敷設する•地下水移流の効果を取り込むが可能である新型地中熱交換器とカップリングさせることにより,地中熱システムの普及・促進の貢献•通常の熱交換井と比較して,必要本数の3~4割減を実現産総研による技術シーズの評価方法:•新・旧2方式における掘削方法の比較•地域に効率的な熱交換器の検証•福島県内で地中熱システムの導入を検討しているエリアにおいて,新・旧いずれの方式が地域に調和し,高い熱交換能力を発揮できるかを検討可能なマップの作成波及効果(どのように役立つか?):•初期コスト削減による地中熱システムの普及・促進•県内鑿井業界の雇用創出評価シーズ‣掘削完了後,孔内洗浄・掘削用ビット・インナーロッド引上げで工事完了‣通常はビット・インナーロッド抜管後に,仮ケーシング内に掘削開始掘削終了仕上げケーシング挿入,仮ケーシング抜管の作業が必要H27被災地企業のシーズ支援プログラム(福島再生可能エネルギー研究開発拠点機能強化事業)No.12小規模温泉での発電を実現可能にする機器開発支援課題名「高効率膨張発電機を用いた小型温泉発電装置の実用化支援」企業名:株式会社リナジス(宮城県)企業が保有する技術シーズの内容:•本技術シーズである「高効率膨張発電機」は,熱量が小さい,あるいは温度が低いために,これまでは廃棄されてきた多くの熱エネルギーを電気エネルギーに変換可能にするものである。•リナジス社が開発したプロトタイプは70℃以上の温泉水と常温程度の冷却水から,3kW~12kWの発電が可能な小型可搬型発電機である。産総研による技術シーズの評価方法:•地熱チームが有する温泉泉質に関する知見と,模擬温泉水製造装置を利用して,①温泉発電への適用能力の付加,②実温泉水を使用した際の性能評価,③温泉発電特有の問題(pH,スケール等)の克服を目指し,温泉発電装置として実用可能にする。波及効果(どのように役立つか?):•本技術は70℃以上の温度があるものの,湧出量が多くない温泉での発電を可能にする。資源量データから推定すると,本発電装置の販売可能台数は最大で約50,000台となり,1,500億円規模の市場となる。技術シーズ*小型*可搬型*低コスト*高能率(約8%)*多様な熱源への適応性リナジス社が開発したプロトタイプ産総研の技術支援*温泉水に適合したシステムの設計*pH,スケールにより生じる問題の克服*温泉地での実証試験実用化*70℃以上の温泉における3~12kW程度の小規模発電による国内地熱資源の有効利用。*低コストシステムによる経済性の確保(3年程度の回収期間)*大量導入による被災地域での産業創出

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