被災地企業のシーズ支援プログラムH25~27年度
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H27被災地企業のシーズ支援プログラム(福島再生可能エネルギー研究開発拠点機能強化事業)No.17太陽熱を効率よく蓄熱する技術(変動する太陽熱の集熱と給湯の安定供給)支援課題名「『太陽熱集熱パネル』と『補助熱源機器』併用運転時の最適運転制御手法の開発」企業名:株式会社亀山鉄工所(宮城県)企業が保有する技術シーズの内容:•業務用の大型貯湯タンクにおいて、高温・低温水の出入口の工夫により撹拌を抑制する技術を有する。•太陽熱等の変動する集熱量に対して、所定の温度の水をタンクに蓄える制御手法を適用し太陽熱の利用効率を向上させる技術を持つ。産総研による技術シーズの評価方法:•評価のために太陽熱集熱器・計測設備を産総研が用意し,変動する日射に対し,太陽熱集熱パネルにより効率の良い集熱を行い,給湯不足熱量分を補助熱源機器の運転でカバーしつつ給湯を安定供給できる最適な熱源機器併用運転制御を開発する。波及効果(どのように役立つか?):•業務用給湯需要への太陽熱温水器の導入普及。•適正な太陽集熱パネル枚数の選定が可能になり、設備の過剰投資を削減。•H25の実証実験結果,現在引き合い件数5件給水給湯太陽熱企業の持つ技術シーズ・蓄熱タンク内の撹拌を抑制する構造のタンク・温度一定に保つ制御機構評価テーマテーマ①テーマ②補助熱源機器の最適運転制御需要に応じた機器構成の最適化太陽熱集熱器,計測装置を産総研が用意し、正確な熱入力や性能を測定し、補助熱源機器との併用運転における最適なアルゴリズムの開発を共同開発技術シーズの評価方法補助熱源貯湯タンク集熱量予測に基づく制御蓄熱槽内の蓄熱量は、給湯需要や天候に左右されるので不安定となり, 補助熱源機器の運転が必要。太陽熱集熱パネルは,循環水量一定のとき,日射量が小さい場合,出口温度が低下する。H27被災地企業のシーズ支援プログラム(福島再生可能エネルギー研究開発拠点機能強化事業)No.18貴金属量を大幅低減した薄くてしなやかな金属系水素透過膜(100%純水素の精製)支援課題名「金属複合水素透過膜の開発」企業名:株式会社山王(福島県)(一部事業の共同研究者:東工大原子炉研加藤之貴)企業が保有する技術シーズの内容:•水素のみ透過する貴金属透過膜の支持体には、多孔質セラミックスが多く使用されている。これは強度が低く、水素が貴金属を透過中に割れてしまう問題がある。そこで、支持体に多孔質金属材料を用いることで、高透過能で、かつ低膜厚でありながら高温でしなやかな透過膜を作ることが可能となる。•貴金属透過膜を薄くすることで、透過性の向上、貴金属使用量の低減によるコストの大幅削減が可能。産総研による技術シーズの評価方法:•試作された水素透過膜の透過性能の評価。•試作された水素透過膜を様々な条件で試験し、得られた結果を元に耐久性の向上、最適構造を検討して高性能な水素透過膜を開発する波及効果(どのように役立つか?):•FCV用水素ステーション等に用いられる水素精製技術に利用できる。本シーズにより、貴金属使用量の大幅低減と性能や耐久性の向上により、水素を利用したエネルギーシステムの普及に貢献する。技術支援テーマ・試作水素透過膜の性能評価・新規金属水素透過膜支持体の検討多孔質金属支持体層(企業シーズ)貴金属透過膜層≦10μmシーズ技術で10μm程度の水素透過膜が実現可能。薄い膜でありながら、高温でもしなやかさを維持。図.シーズ技術で作製された水素透過膜断面の走査電子顕微鏡写真多孔質金属支持体(企業シーズ)貴金属透過膜FREA・透過能の評価・耐久性の評価最適化を行い高性能化を目指す

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