被災地企業のシーズ支援プログラムH27~28年度
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8被災地企業のシーズ支援プログラム(福島再生可能エネルギー研究開発拠点機能強化事業)09地中熱を利用した省エネルギー排気冷却システムの実証支援課題名「地中熱を利用した電子機器類の排気冷却システム」企業名:ミサワ環境技術株式会社(福島県)企業が保有する技術シーズの内容:•本技術シーズは,データセンター等に設置された電子機器からの排気熱に対して,地中熱を利用した熱換器を用いて冷却•既存の冷却方法(空冷エアコンなど)に対して,本システムの消費電力は循環ポンプの動力のみであり,既存技術に比べて約1割の消費電力で冷却が可能•災害時において非常用電源に対する負荷が小さく,地中熱交換器は地震による地盤変位が生じても損傷し難いため,冷却能力を維持することが可能産総研による技術シーズの評価方法:•福島県内にシステムを構築,データを計測し,省エネ効果を最大限発揮するための設計方法と運転方法を検討•冷却のみを行うことによる,地中温度環境への影響評価波及効果(どのように役立つか?):•全国のデータセンター・放送電波中継局・携帯電話基地局・送配電施設・通信機器室などでも適用可能評価シーズシステムの特徴‣空冷式エアコンと比較して約1割の消費電力で冷却可能‣非常用電源に対する負荷が小さく,災害に強いデータセンター,電気室などシステムの概要‣電子機器の送風ファンの給気口や排気口に合わせて熱交換器を設置する。または,室内にプレートフィンクーラーを設置する。‣室内の熱交換器と地中熱交換器を配管で接続し,循環ポンプにより冷却水を循環させる。‣電子機器からの温排気を熱交換器で冷却し,室内に冷風を供給する。温められた冷却水は,地中熱交換器を循環する過程で冷却され,再び室内の熱交換器へ送られる。8被災地企業のシーズ支援プログラム(福島再生可能エネルギー研究開発拠点機能強化事業)10パイル工法を利用した低コスト熱応答試験支援課題名「低コスト熱応答試験のための新規工法の実証」企業名:新協地水株式会社(福島県)企業が保有する技術シーズの内容:•当技術シーズは,アルファウィングパイルを利用して熱応答試験を低コストで実施可能とする。•無排水無排土なので,排水・排土処理の費用が不要。さらにケーシング管の挿入はバックホウ施工可能のため,運搬・仮設の経費も節減。•本技術を利用すれば,多地点における熱応答試験が可能となり,地域のポテンシャル評価の基礎データとして有用。産総研による技術シーズの評価方法:•水理地質条件の異なる場所で熱応答試験を実施。•従来方式と本方式との熱応答試験結果の比較・検討。波及効果(どのように役立つか?):•地下熱物性データを従来よりも早く安く計測可。•多地点における熱応答試験実施により,地中熱ポテンシャルマップを高度化。⑥TRT実施⑦Uチューブ回収①鋼管杭設置準備ボアホール掘削を行わない②鋼管回転貫入③鋼管追加溶接接続④計画深度まで回転貫入⑤①④③回転圧入で回転貫入(無排土・無排水・低騒音)ケーシング管による用試験孔設置保孔完了⑤Uチューブ挿入鋼管杭撤去中空のアルファウイングパイル鋼管内にUチューブを挿入鋼管部に地下水取水用ホール設置(硅砂を充填しないためチューブ回収が容易)※バックホウでの施工可⑥⑦中間層(厚い礫層・玉石・転石)が存在する場合、他工法の併用が必要。費用が増加するため本工法の対象外。逆回転しながら引き抜くことで、鋼管杭を撤去。鋼管による試験孔断面逆回転をかけ引き抜く評価シーズ− 33 −

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