被災地企業のシーズ支援プログラムH27~28年度
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被災地企業のシーズ支援プログラム(福島再生可能エネルギー研究開発拠点機能強化事業)『温度成層式蓄熱・貯湯システム』効率向上による差別化(『温度成層式蓄熱・貯湯システム』省エネ性能実証評価<支援企業:株式会社亀山鉄工所>)株式会社亀山鉄工所が抱える課題•省エネ性能と導入コストや投資回収効果を比較した、定量的な根拠データの不足により競合製品との差別化ができないことが課題となっていた。具体的な成果物•岩手県の老人ホーム「華松園」での給湯設備改修事業、石巻市立病院、医療センター、車両基地、福島某病院その他で本システムの採用が決定。これらはシーズ支援事業で得られた結果から相手先担当者が採用を決めたものである。•産総研での質の高い評価により『温度成層式蓄熱・貯湯システム』の省エネ性能を実証することができました。市場におけるプレゼンス向上にもつながったと考えています。株式会社亀山鉄工所の声株式会社亀山鉄工所取締役企画室長平川章支援成果•『温度成層式蓄熱・貯湯システム』の各種熱源毎最適運転制御による運転効率向上•定量的評価データの蓄積で、経済性も含めた商品提案と他社との差別化が可能になった株式会社亀山鉄工所の技術シーズ•業務用の大型貯湯タンクにおいて、高温・低温水の出入口の工夫により撹拌を抑制する技術を有する。•高温と低温の境目を維持して最後まで無駄なく一定温度のお湯が利用でき、既存熱源だけでなく太陽熱などにも適応可能熱エネルギーを効率よく蓄熱・利用するための蓄熱タンク製造・制御技術。当該技術の性能評価のノウハウや設備を保有していない。実証フィールド及び研究員の知見・ノウハウの活用。具体的な省エネ性能を根拠とした提案営業により複数施設で採用達成。企業の技術シーズ企業が抱える課題産総研の貢献具体的な成果産総研の貢献①の実証フィールドに『温度成層式蓄熱・貯湯システム』および各種熱源を整備し、実運用を再現した実証試験を実施。産総研の貢献②研究員のノウハウを生かし、効率的な実証試験とデータ取得方法を技術支援。•個別施設の熱源に合わせた『温度成層式蓄熱・貯湯システム』最適運用提案により、既存顧客である建築設備業界、設計事務所だけでなく、メンテナンスサービス提供先にも直接省エネ性能の提案が可能となった。実施期間平成年度被災地企業のシーズ支援プログラム(福島再生可能エネルギー研究開発拠点機能強化事業)の成果太陽電池保護回路の故障診断装置の商品化(太陽電池ストリングの健全性確認検査装置の実証<支援企業:日本カーネルシステム株>)日本カーネルシステム株が抱える課題•敷設済みの太陽光発電システムで計測・診断を検証実証するための①設備、②方法が確立されていない。具体的な成果物•発電量に影響が無い夜間にバイパス回路の動作を点検し、太陽光発電システムの健全性や安全性を高めることができる「バイパスダイオードチェッカー」を年月に商品化。•と連携して実証を行うことで、商品としてより高い質の検証を行うことが出来ました。•現場での運用性が重要で、コンパクトかつシンプルな商品を開発することが出来ました。日本カーネルシステム株の声新エネルギーシステム事業本部技術部浅井部長支援成果•主要メーカーのパネルで、発電量に影響しない夜間に診断可能であることを検証。•出力端子への接続で簡単に故障を検出できるポータブルな検出器を実用化。日本カーネルシステム株の技術シーズ•夜間にオンサイトで発電量に影響無く、太陽電池ストリング内のバイパスダイオード故障の検知する装置を開発。•太陽光システムの直流端子に接続して測定するのが容易であり、大きなニーズが期待されていた。産総研の貢献①の実証フィールドに整備されている太陽光発電設備を活用し、複数の太陽電池メーカーの太陽光発電システムで夜間の診断を実施。産総研の貢献②研究員のノウハウを生かし、敷設済み太陽光システムに適用可能な装置開発を支援。様々な展示会で大きな反響を得ている。企業の技術シーズ企業が抱える課題産総研の貢献具体的な成果当該技術の性能評価のノウハウや設備を保有していない。太陽電池の異常加熱防止用の保護回路に関する故障診断技術。太陽電池保護回路の検査装置「バイパスダイオードチェッカー」の製品化。年月から販売開始。展示会などでの反響が大きい。実証フィールド及び研究員の知見・ノウハウの活用実施期間平成年度− 42 −

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