シーズ支援プログラム
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H29被災地企業のシーズ支援プログラム(福島再生可能エネルギー研究開発拠点機能強化事業)No.20水素利用蓄エネルギー有効活用のための先進的熱交換技術の開発支援課題名「MCH利用型分散発電システムのための小型先進的熱交換技術の開発」企業名:北芝電機株式会社(福島県)企業が保有する技術シーズの内容:•主要業務として、発電機の冷却のための熱交換技術を有し、多数の実績がある。•水素を冷却媒体として用いる熱交換技術を有し、水素を扱うに十分な経験と実績を有している。産総研による技術シーズの評価方法:•産総研では、メチルシクロヘキサン(MCH)の脱水素ガスを模擬したガス・蒸気等により、熱交換器の温度分布や熱交換性能を評価し、熱交換器詳細設計へフィードバックする。•実液・実ガスによる熱交換性能評価を目指す。•汎用プロセスシミュレーターを用いた水素エネルギーシステムでの実用性評価を行う。波及効果(どのように役立つか?):•水素キャリア事業を中心とした熱エネルギーを有効利用するための熱交換器の設計・製造を行うことで、水素ステーションや水素を利用した発電機等へのコア技術が開発できる。さらには大容量に適応する大熱交換面積の設計検討により、高温対応の熱交換事業の拡大が期待できる。産総研(FREA)模擬流体や実ガス等による性能実測北芝電機株式会社水素を冷媒とする高温領域熱交換はオリジナル技術•高温領域型熱交換器メッシュを作成し、気液相の物性をデータベースとした熱流体・伝熱解析を実施し、最適な熱交換器設計への指針を導出する。•模擬ガス等による熱交換器性能を実測評価し、熱交換器詳細設計へフィードバックする。•実液・実ガスによる熱交換器性能評価手法を検討する。•汎用プロセスシミュレーターを用いた熱交換器ネットワークを設計する。熱交換器評価システムトルエンMCHH29被災地企業のシーズ支援プログラム(福島再生可能エネルギー研究開発拠点機能強化事業)No.19液体の塩を用いて水素から水蒸気を効率よく取り除く技術支援課題名「イオン液体を用いた水電解水素の除湿プロセスの高効率化」企業名:日本化学工業株式会社(福島県)企業が保有する技術シーズの内容:•無電解ニッケルメッキの還元剤となる次亜リン酸ソーダの製造工程で副生するホスフィンガスから高付加価値製品を生産•不揮発性・難燃性のリン系イオン液体をシリーズで開発•優れた高温耐久性を持ち、水との親和性が高い吸収液を提供産総研による技術シーズの評価方法:•水素製造設備の条件で、イオン液体を吸収液として模擬試験を実施し、除湿・脱水プロセスの効率を評価•イオン液体水溶液の気液平衡物性データを取得して、水蒸気用吸収液としての性能を評価•リン系イオン液体を水蒸気吸収液として利用するための最適な分子デザインや設計指針を導出H28年度の成果:•水電解水素の除湿実証試験機の設計・試作に成功•イオン液体に特定の添加剤を加えることで水蒸気吸収量を大幅に改善(特許出願準備中)波及効果(どのように役立つか?):•副生成物を高付加価値製品に転換することで新しいビジネスプランを創出•高温耐久性を持つイオン液体を用いることで、高温下で水素除湿を実現。水素製造設備の除湿・脱水用の吸収液として普及を促進高付加価値化企業の持つ技術シーズ・高温耐久性に優れ、水との親和性が高い吸収液・リン系イオン液体の開発技術評価テーマ①イオン液体を吸収液とした除湿・脱水プロセスの評価②イオン液体水溶液の気液平衡物性評価技術シーズの評価方法水電解水素を想定して、除湿模擬試験を実施し、除湿・脱水プロセスの効率を評価.物性評価を通じて、蒸気吸収液として最適なイオン液体を共同開発共同研究先:日本大学工学部児玉大輔准教授(福島県郡山市)産総研・化学プロセス研究部門(東北センター)原料製造無電解ニッケルメッキの還元剤等用途:水素製造設備の除湿・脱水用の吸収液リン系イオン液体既存製品副生成物日本化学工業福島第二工場(三春)産総研FREA:水電解装置再エネで水素製造。電解水素は電解温度(最大80℃)露点の水分を含有。イオン液体で除湿→高純度水素を製造H2WetH2水電解水素の除湿実装試験機(H28シーズ支援で開発)33―  ―

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