シーズ支援プログラム
37/55

H29被災地企業のシーズ支援プログラム(福島再生可能エネルギー研究開発拠点機能強化事業)㈱山王のシーズ技術・多孔質Ni膜の電解成膜技術・Pd系膜の電解成膜技術・実証規模水素透過膜器具へのアセンブリ技術No.22電解めっきによる新規Pd系水素透過膜の開発とその実証試験支援課題名「電解めっきによる金属複合水素透過膜(多孔質金属支持体と貴金属水素透過膜の複合膜)の開発とその評価」企業名:株式会社山王(福島県)•FREA隣接の東北工場内に水素透過膜成膜設備を構築。※福島県産総研連携再生可能エネルギー等研究開発補助事業の補助金獲得(H28年度)。企業が保有する技術シーズの内容:電解めっきによる成膜技術•多孔質Ni膜の電解成膜(表裏に貫通した多孔のある膜)多孔質Ni膜は圧延Ni膜と比べ柔軟性が高い(H27シーズ支援成果)。•Pd系膜の電解成膜新規膜の成膜に成功(H27シーズ支援成果)。成膜ノウハウ獲得、歩留の向上(H28シーズ支援成果)。産総研による技術シーズの評価方法:•各種分析装置によりめっき膜を評価し、膜の結晶構造・元素分布等の最適化。•実証規模(膜面積で従来比10倍以上)の水素透過試験を行い、システム化への課題抽出と解決を図る。波及効果(どのように役立つか?):•化石燃料や水素キャリア等から得られる水素の精製へ利用が期待されている。連続的に精製するPd系水素透過膜の低コスト化を図り、様々な水素利用機器へ用途拡大。(※従来法の水素精製は主にバッチ式)。シーズ支援テーマ・めっき膜の結晶構造等の最適化および機械的強度評価・円同型&平板型Pd系膜の水素透過量・耐久性の評価産総研FREA・実証規模水素透過試験等を行い、システム化への課題抽出と解決を図る。本事業の水素透過実証試験例(模式図)HHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHCHHHCHCHCHHPureH2Pd系膜(円筒型)HC水素のみ透過HCHC金属複合水素透過膜の断面拡大図炭化水素H29被災地企業のシーズ支援プログラム(福島再生可能エネルギー研究開発拠点機能強化事業)No.21 変動対応可能なバイナリー発電システム用スクロール膨張機支援課題名「マグネットカップリングを用いたバイナリー発電機の発電性能の評価」企業名:アネスト岩田株式会社(福島県)企業が保有する技術シーズの内容:•スクロール膨張器を利用した小型かつ変動に強いバイナリー発電機を開発。•温泉熱や地熱利用の実証試験を通じ、実利用時の課題を抽出。産総研による技術シーズの評価方法:•変動する熱供給条件下で各種損失・総合変換効率評価とシミュレーションを活用した冷媒や補機の最適化。これまでの成果:•H27年度本事業にてスクロール膨張機の変動対応試験を実施し、同年度中にNEDO中堅・中小企業への橋渡し研究開発促進事業「スクロール膨張器を用いた5kw級変動対応熱発電システムの開発」(H27-28年度)に採択され、目標効率、シミュレーション精度、低コスト化を達成。一方、高耐久性へ向けて冷媒シール方法の課題を抽出。波及効果(どのように役立つか?):•マグネットカップリングを用いたシールの最適化で、長期運用やメンテコスト削減。普及へ加速。アネスト岩田株式会社•マグネットカップリング(冷媒が漏れない)を採用したバイナリー発電機用のスクロール膨張機産総研•バイナリー発電機の実証評価に関するノウハウ•シミュレーション技術、熱機器制御に関する知見•様々な熱供給条件下での実証試験を可能にする、小規模バイナリー発電実験設備の構築•熱源・冷熱源制御による変動対応試験の実施•マグネットカップリングの最適化と、実証実験を通じた運転条件の最適化。H29年度計画従来型スクロール膨張機新型スクロール膨張機発電機発電機密封構造のため漏れがない長期使用下では軸シール部分の摩耗と漏れの恐れ34―  ―

元のページ  ../index.html#37

このブックを見る